秋夕（お盆）といえばソンピョン(송편)！

代表的な食べ物といえばソンピョン（송편）です。日本でいうなら 月見団子といったところです。秋の一番に出る新米で作ったソンピョン（송편）を、祭壇とお墓に捧げます。ソンピョンは日本の餠と似ていますが、アンコが普段とはちょっと違い、一般家庭では豆かゴマの２種類を入れます。豆よりゴマの方が香ばしくて甘いので、私は子供の時、見た目では区別が出来なかったこのアンコを区別して好きなものだけ食べようと頑張った覚えがあります。悪知恵で、このソンピョンを手に取って光りに当てると中身がなんとなくわかっちゃったのです。

近頃は家族たちが集まって、ソンピョンをこしらえる姿を見かけなくなりました。昔はソンピョンを綺麗に作ると、きれいな花嫁やハンサムな婿を迎えるという話があって、当然真心をこめて作ることが多かったのです。
幼い頃は家でソンピョンを作るのが一般的だったですが、最近は注文して買うのが多いです。

■昔ながらの知恵
ソンピョンを蒸す時は松葉を敷き、その上にソンピョンを並べて、もう一回 松葉を敷き上にまだ並べて蒸します。私はその理由がただ香りがいいからだと思ったのですが、最近の研究ではビックリすることがわかりました。
科学が発達してなかった昔の人々は何故このように賢かったでしょうか。松や松葉が人体に良いといわれています。松葉は抗菌作用があり、空気中の細菌やカビを殺し、害虫、雑草などが植物を侵害することを防止するピトンチド(Phytoncide)を持っています。他の微生物から自分の身を防御するために自らさまざまな殺菌物質を発散するのに、これは人間に有害な病源菌を無くすにも手助けになります。多くの木々がピトンチドを吹き出しますが、その中でも松は普通の木より 10倍程度強いピトンチドを発散するので松葉からピトンチドを吸いこんだソンピョンは細菌が近付くことを防止して長い間 腐敗しないんだそうです。驚きですね。